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個人売り目標をノルマと捉えるか目標ととらえるかは上位者のマネージメントスキルの差

個人ノルマと個人目標
先日、ショッピングビルに展開しているアパレルブランドで2年働いていた方と話をする機会がありました。
その方は既に異業種に転職していたので、何故アパレル業を辞めたのか聞いてみると「個人売りノルマが厳しくて疑問に感じて。お客様の取り合いで人間関係がギクシャクして・・・」との事でした。確かに私もその接客タイプ業態で個人売りでスキルを計っている事に疑問に感じました。そのブランドはコンサル接客を全てのお客様に行うブランドではありません。動的待機しながらお客様が接客を必要にしているタイミングを察知してアドバイスや提案を求められるブランドだからです。この業態で個人売りをスキルの成果として100%反映してしますとレジや品出しの心地よいお買い物をしていただくための付帯業務が低く見られてしまいます。結果としてお店全体としての顧客満足行動がおろそかにならないか、心配になります。その事もチームワークの歪みにならないか心配ですが、今回は彼女が何故、数字目標と捉えずにノルマと感じてしまったのかが気になりました。

私は「個人売りノルマ」は好きではありませんが、「個人売り上げ目標」を持つ事は悪いとは思いません(但し、業態により工夫が必要ですが)
「個人売りノルマ」と「個人売り上げ目標」では成果達成までの過程意味が異なります。
「個人売りノルマ」はやらされている目標です。上司や先輩から単なる数字として落とされてそれをただ消化する為に能動的に接客する事を意味します。与えられた数字を1人1人のお客様の客単価に落とし込みをして・・・そこには本人の意思もお客様への思いは存在しません。たとえノルマを達成したとしても本人の意思では無いんで達成感は薄いので、次にステップアクションは創造は出来ません。
逆に「個人売り上げ目標」は自らの意思が入った主体的目標です。同じように上司や先輩から落とされた数字かもしれませんが、それをスタッフが自分の中でどのようにお客様に提案していくのか、今日何を目標にお客様にご提案するのか、そこには本人の意思とお客様への思いが有ります。自分の目標達成に向かって自分をプロジュースして行った結果が個人売り上げ目標達成します。そこには達成感と次につながるステップアップにつながります。

お客様にとっても「ノルマでする接客」と「意思目標達成に向けてする接客」では感じる心地よさの違いは一目瞭然です。
店舗の運営する為には絶対に目標予算は必要です。その予算を達成する為には、1人ひとりのスタッフに個人目標金額を振り分ける事は悪いことではありません。ただ上位者や会社が業態に合わせてどのように工夫をして成果を出せる環境を整えるか、どのようにスタッフに伝えて個人目標の意味を伝えて、やる気にさせるかは上司のマネージメントスキルの差に関わってくると思います。

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